異界の夜へようこそ・・・ 私はファーブラ、導く者。 その子をさらっては駄目・・・・!! 彼方の命の保証は、出来なくなるのだから・・・ 『影〜あらぶるゆきのたましい〜』 黒き風をアイドルに仕立てるため、ルーは新たな旅に出たのであった。 「ん〜風様喜ぶわ〜vv」 喜ばないよ、ルーちゃん。 ルーはハイテンションで風を探しまわる。 ちなみに・・・ 今の気温30℃ 「あじい〜あじいよ〜」 しばらくするとルーは舌を出しバテていた。 このままでは脱水症状で死んでしまうかもしれないので、 ルーは近くにたまたまあった、美しいオアシスで休憩を取ることにした。 「あーここの水綺麗だしオイシーv」 生き返った、と言うような顔でルーは水を飲んでいた。 すると、オアシスの向こう側から誰かの声がしてくる。 「誰かしら・・・・?」 声のする方を見てみると、やはり誰かいるようだ。 しかしここからではただの点にしか見えないので、ルーは近付いて見てみる事にし た。 「わ、我は水が苦手だと前にも言った筈だ・・・・」 近付いて見てみると、二人の人物がいた。 一人は風と同じような服装で黒髪のルーと同い年くらいの少年。 どこか初々しいのが何かいいなあ・・とかルーは思っていたり。 そしてもう一人は・・・ 「大丈夫ですよ。こんなに浅いし、私が付いてますしねv」 白い髪で黒い角の生えたやはりルーと同じくらいの少女。 泳ごうとしているのか白い結構大胆なビキニを身に付けている。 スタイルが良いし胸も結構なものなのでルーは悔しいとか思っている。 「その格好もやめて欲しい。こ、こっちが恥ずかしいぐらいだ・・・」 少年の方は嫌がっているようで逃げようとしている。 少女はがっちりとその細い腕を掴んでいる。 「ムム・・・これはチャンスかも・・・ 風様に続きあの男の子もメンバー(?)に 入ればショタっ娘にも売れるかも・・・・よし、誘拐よ〜v」 そんな事を言っているルーが何処から二人を見ているかと言うと・・・ 二人のいる所のすぐ後ろの森。 悲しい狼の性(さが)か。 「さあ早く着替えてくださいよぉ〜」 少女、純白の雪は無理矢理影を着替えさせようとしている。 ちなみに少年の方、漆黒の影は昔川に溺れて以来水に入ろうとしない=泳げない。 風呂はちゃんと入る。心配無用。 「我は泳げな・・・」 「待ちなさ――――――――い!!!!」 銀色の何かが、影をかっさらう。 そして音速とも言える早業でロープ(自作)で彼を縛り上げた。いやん。 その銀色の物体の正体は・・・・? 「お、狼?」 雪が呟いた。 そう、その『狼』はルーがポシェポケからこの前ぶん取った鏡で変身した姿だ。 ルーは戸惑っている雪にこう言った。 「アンタの彼氏、借りてくわよ。」 そして足早に影を背に乗せ逃げようとした。 しかし彼女が易々と許すわけがなかった。 「テメー今何てほざいた?」 美しいオアシスに、1つの殺気が立ちこめた。 彼女の顔は血管が浮き出て、もう仁王みたいな感じに変わり果てた。 「え?・・・あ、ちゃ、ちゃんとすぐ返すから、ねv」 ルーは焦って雪を説得する。 しかしもう、雪の耳には届きはしない。 なぜなら彼女は・・・ 「影を助ける事」しか考えていなかったからだ。 彼女の中ではルーは生きているのか不明。 「ミストの奏でる**********に抱かれて・・・眠りやがれ!!!」 やめてくれ雪!!!?*の中は放送禁止コードだ!! 「ゆ、雪!!?その技だけは・・・・!!」 身動きの出来ない影は雪を止めようとする。 そんなに恐ろしい技なのか・・・? 「え???ちょ、ちょっと待って!!」 「白濁のオル・・・・」 ガツゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!! 何者かが、雪の後頭部を堅い石でぶん殴る。 ショックで雪は、その場で倒れて気絶してしまった。 「あ、あれ・・・・・?」 頭を押さえて震えていたルーは突然の出来事に戸惑う。影も同じだ。 雪の後ろに立っていたのは・・・・? 銀色の髪を1つに束ねた、深海のような瞳を持つ少年。 なぜか片目だけ、白い包帯を巻いている。 「クスクス♪僕は光☆危ない所だったねっ!」 予言します。 彼は契約する。 儲かったお金の半分と引き換えに。 光〜あくまとのけいやく〜 次回もアンリミテッドな導きを・・・ |