異界の過去へようこそ・・・。 私はファーブラ、導く者・・・。 彼の運命は悲しきもの・・・。 でもそんなものに負けないのが彼の良いところ・・・。 その者の名は・・・。 『吹雪〜うしなったきおくをおいもとめるもの〜』 その者は目覚めた。満月の光とともに・・・。 その者は眠っていた。 いや、眠らされていた。何者かの手で・・・。 (一体何処なのだ?ここは・・・。拙者を外へ出せ!) 吹雪は目を開けると「うっ!」あまりの眩しさに吹雪は目がくらんだ。 どうやら外へ出られたらしい。 「拙者は・・・。」 吹雪はハッとした。 封じ込められる前の記憶が全く無いのだ。 自分の名前すら忘れているのだった。 吹雪は混乱した。 自分は何者なのか、一体今まで何処にいたのか。 そんな事を考えているうちにめまいがし始めた。 「うぅ・・・。」 吹雪はその場に座り込んだ。 目が覚めると同時に吹雪は驚いた。 ベットに寝かされていたのだ。 「ここは・・・。」 と吹雪が辺りを見回すと後ろから声がした。 「ここは私の家ですよ。吹雪」 吹雪はびっくりして後ろを見た。 するとそこには吹雪と同い年位の女性がいた。 吹雪は思った。 (先ほどこの者は拙者の事を吹雪と呼んだ。 この者は拙者の事を知っているのだろうか?) 吹雪は女性に尋ねようとしたが先を越された。 「私の名前は溶岩。ようやく目覚めたのですね。吹雪」 女性は微笑みながらそう言った。 「吹雪?誰の事だ?」 吹雪は溶岩と名乗る女性の事を睨んだ。 女性は言った。 「貴方の名前ですよ。」 吹雪は気が動転して 「吹雪が拙者の名?拙者は一体何者なのだ?」と溶岩に尋ねた。 「・・・教えて差し上げたいけどそれはあなた自身が見つけるのです。自分の手で。」 溶岩は悲しそうに言った。 「何故教えん?」 吹雪は聞いた。 すると溶岩は「・・・運命だからです。」と言った。 「運命?そんなものは変えてしまえばよかろう!」と吹雪は言った。 溶岩はなおも悲しそうに 「この運命だけは変えられないのです・・・。 変えられるのは本人だけ。つまり貴方だけです。しかも・・・。」 と溶岩はそこでいったん話すのを止めました。 吹雪は不審に思って「しかも?」と聞きました。 溶岩はしばらく黙っていましたがやがて口を開き 「この先と辛い事や悲しい事がいっぱいあります・・・。 それでも大丈夫ですか・・・?」と言いました。 吹雪はしばらく悩みましたがやがて 「どんな困難がこようと逃げずに立ち向かっていけばいいよ。」と言いました。 溶岩はまた少し笑いました。 そして 「貴方らしいですね・・・。それでは気を付けていってらっしゃい。 それからこれをお持ちになって!」 と言うと刀を吹雪に差し出しました。 「これは?」 「これは妖刀。貴方の刀です。 これは貴方の意思に反応しますから上手にお使いくださいね。」 と言うと溶岩は微笑みながら吹雪を外へ出しました。 ファイナルファンタジー:アンリミテッド 「予言します。彼は長い封印から解き放たれた。 自分の記憶を取り戻す為に・・・。 しかしそれは過酷なもの・・・。 戦人〜うしなわれしふぶきのきおく〜 次回もアンリミテッドの導きを・・・。」 |